多機能歯科画像の可触化


"歯科におけるインフォームドコンセントのために,医学的に重要なX線パノラマ断層像と患者にとって理解が容易な三次元歯列表面形状の統合的な提示が求められています.従来から画像の統合については研究が行われてきましたが,医師と患者の対話的な表示に課題がありました.本研究では,主となる画像に他方の画像から得られる情報を力触覚として重畳することで,主画像の情報を損なうことなく相互的な画像参照が可能なシステムを構築しました.その実現のために,三次元歯列形状から仮想的に生成したパノラマ画像の歯列輪郭線と,実パノラマ画像の歯間情報を利用した一致度計算によって位置合わせのパラメータを推定する方法を提案しています.実際の歯科データを用いて評価したところ,位置合わせの誤差は1.4 mm程度であり,歯列内部情報および形状情報の力触覚による提示が可能であることが確認できました."


Publications

  • 吉元俊輔, 重枝慧, 黒田嘉宏, 井村誠孝, 大城理, 東寛子, 八木雅和, 高田健治, 対話的相互参照のための可触歯科画像の構成手法. 日本医用画像工学会論文誌, Vol.29, No.4, pp.181-190, 2011.


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